1演題目は「リウマチ医療と薬剤師のかかわり方」で筑波大学の薬剤部副部長の神林泰行先生のお話でした。メトトレキサートは週に決められた日だけ飲むお薬ですが、間違えて毎日飲んでしまわないよう説明を工夫しているとのことです。リウマチの治療はお薬や注射によるものが中心です。血液検査や尿検査などを行い、副作用に注意しながら使いますが、安全に飲んでいただくためには患者様にもその薬の副作用や服薬の注意点、どういうときには飲まない方が良いかなどを知ってもらうことが大事だと思われます。

2演題目は「関節エコーを用いた鑑別診断とリウマチ治療について」で大阪市立大学整形外科の岡野匡志先生のお話でした。リウマチだけでなくリウマチ性多発性筋痛症や乾癬性関節炎の関節炎のエコーの特徴などについてもお話しされました。当院でもエコーを行っていますので大変参考になりました。関節が実際に腫れているかの評価、関節が腫れているのかその上の腱や軟部組織がが腫れているのかなどの鑑別にエコーは有用です。

3演題目は「最新のリウマチ治療戦略」で慶応大学医学部の竹内勤先生のお話でした。ヨーロッパリウマチ学会の最新リコメンデイション2016について要点をお話しいただきました。3年ごとに改定されますが、今回はステロイドパルスの初期使用について盛り込まれています。3年後はまた改訂されてそれがどうなるかは未知数ですが、いずれにしてもなるべく発症早期に関節の炎症を抑えることが関節が壊れることを防ぎ、生活の質を保つために大事である事は基本的な考えであると思われます。